エヴァンゲリオンの機体説明

使徒と呼ばれる謎の生命体の殲滅を目的としたE計画により製作された汎用人型決戦兵器。ロボットではなく人造人間と呼称されるが、実際はアダムもしくはリリスと呼ばれる「生命の起源」を人類がコピーして作ったもの。A.T.フィールドを展開する使徒に対して、人類が保有する唯一の対抗手段とされる。

「福音」を意味するギリシア語のエウアンゲリオン(ευαγγελιον)の現代発音をラテン文字表記すると本作タイトルの英語表記と同じ「Evangelion」となる。またその頭3文字を取った略称Evaは、聖書の創世記に登場する最初の女性・エバにも掛かっている。

TVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』の略称は“エヴァ”もしくは“EVA”であるが、本項で取り扱う兵器としての『汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン』の略称表記は公式の資料や関連書籍上ではアルファベットの“EVA”で統一されている。一部例外として初期の関連書籍や漫画版等では“エヴァ”と略称表記されることもある。

機体番号表記については日本国内で建造されたEVA零~弐号機(弐号機は、設計・部品建造を日本で行い、ドイツでは組み立てのみを行ったという設定)は漢数字で、日本国外で建造されたEVA3号機~13号機はアラビア数字で表記するという設定が存在しており、脚本や漫画版、スーパーロボット大戦シリーズなどでは一貫して、これに則した表記がなされている。一方、漫画『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd』やゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』、『スーパーロボット大戦F完結編』、バンダイから発売された「プラモデル」、「超合金魂」や、海洋堂から発売された「リボルテック」では「3号機」を「参号機」と表記している。

 

特徴

人間が愛情を抱くときに使うとされるA10神経を介した神経接続によるコントロールシステムを採用している。稼働状況は機体とパイロットの「シンクロ率」により左右される。また、火器は操縦桿を用いてトリガーにより制御する「インダクションモード」で管制する。

パイロットの搭乗は、「エントリープラグ」と呼ばれる円筒状のコクピット容器を、エヴァンゲリオンの後頭部から脊髄に挿入する事で行われる。パイロットはエントリープラグ内に浮かぶコクピット・インテリアに搭乗するが、プラグ内はLCLと呼ばれる液体で満たされており、パイロットはLCLを肺に取り込む事で直接に酸素を供給される。なお凍結中の零号機には、巨大な十字架の付いた停止信号(凍結)プラグが挿入されていた。

操縦の際、パイロットは脳と機体を神経接続するインターフェイス・ヘッドセットを頭部に装着する。更に補助として「プラグスーツ」を着用する。これにはシンクロ補助や生命維持・救命などのシステムが内蔵されている。

エヴァンゲリオンは背部に接続された「アンビリカルケーブル」から電力を補給して稼働する。また予備に内部電源を保有しており、アンビリカルケーブルが断線・排除されると切り替わる。この場合の活動限界は最大で5分だが、これにはエヴァ暴走時の安全装置の意味もある(実際に零号機が起動実験で暴走した際は、内部電源は数十秒の活動分しかチャージされておらず、外部電源を切って消費させた事で停止した)。しかし初号機は最終的にS2機関を手に入れることによって、半永久的な活動時間を得た。また肩に外付けの大型バッテリーを使用する事により、稼働時間の延長が可能。

使徒と同様、「A.T.フィールド」を展開することができる。A.T.フィールドはバリアの一種であり、最も強力なものになると光波や電磁波すら通さなくなる。A.T.フィールド同士を中和させることによって初めて使徒に対する有効な打撃を与えることが可能になる。エヴァンゲリオンが使徒に対して唯一有効な対抗策とされるのはこのためである。

人型の汎用機体なので、刀剣や銃火器など人間の使う武器と同様の武装を装備できる。
全身が装甲に覆われているが、この装甲の真の目的は拘束具としてエヴァンゲリオンの暴走を阻止することである。

 

エヴァンゲリオン初号機 (EVA-01 TEST TYPE)

エヴァンゲリオン(初号機)リリスより製作された、エヴァンゲリオンシリーズの実験機。活動限界を迎え搭乗者の生命に危機が迫ると、突如コアが反応し再起動、搭乗者の意思に関係無く暴走する。第拾九話「男の戰い」では第14使徒 ゼルエルを捕食しS2機関を獲得。以後、活動限界は無くなる。初起動は第3使徒サキエル戦で、初シンクロ時に41.3%と高シンクロ率を示すも、シンジの戦闘経験の無さ、及び操作技術の拙さにより左手首を折られ、右眼を光の槍に貫かれて中破する。だが、その後機体は暴走し、左手首の再生、使徒のA.T.フィールドを侵蝕・中和等の圧倒的戦闘力を見せつけ、使徒を殲滅する。その後第4使徒 シャムシエル戦では初のエヴァンゲリオン専用火器を使用するも効果はなく、活動限界時間一杯までの接近戦闘にて辛くも殲滅する。第5使徒 ラミエル戦は零号機と共に超長距離射撃を行い殲滅。第7使徒 イスラフェル戦は弐号機が作戦に加わり、両機体の動きを同調させるユニゾン特訓の末、使徒を殲滅する。第9使徒 マトリエル第10使徒 サハクィエルは、戦列に復帰した零号機と3機で殲滅する。第12使徒 レリエル戦で、敵の本体である影に取り込まれディラックの海を彷徨い、シンジの生命維持に危険が迫ったとき2度目の暴走を起こし、上空に浮かぶレリエルの影を引き裂き帰還。第13使徒 バルディエル戦では、戦闘を拒むシンジに業を煮やしたゲンドウがダミーシステムを使用、使徒を無惨に解体する。

エヴァンゲリオン(初号機)その戦闘の後、シンジが搭乗を拒否した為、第14使徒 ゼルエル戦では代わりにレイが搭乗したが、以前はシンクロ可能であったレイや、ダミープラグをも受け付けなくなる。その戦闘で弐号機、零号機の無惨な結果を目撃し、加持に諭されたシンジは再び初号機に搭乗し、左腕を失いつつも敵を追い込んだが電源が切れ、敵に攻撃される。その後シンジの声に反応するかの様に再起動及び覚醒する。再起動した初号機はシンクロ率400%を超え、敵の腕を自らの左腕へ変換、敵A.T.フィールドを破壊、敵を捕食しS2機関を獲得する。ここで初号機は覚醒を果たし、他のEVAとは一線を画す存在へと変化した。第15使徒 アラエル戦では使用を凍結されたが、第16使徒 アルミサエル戦で凍結解除され戦闘復帰する。第17使徒 タブリス戦では、タブリス(渚カヲル)が操る弐号機と戦闘、撃退し、さらに渚カヲルを握りつぶして殲滅した。

劇場版25話「Air」では戦略自衛隊がシンジと初号機との接触を絶つためにケージに注入した硬化ベークライトに拘束され搭乗できなくなっていたが、弐号機が量産機に解体されているときに無人のまま起動、ベークライトを破壊しシンジを搭乗させるとジオフロント内に出現した。劇場版26話「まごころを、君に」では、弐号機の無残な姿を見たシンジに触発され暴走、背に四枚の十字翼型A.T.フィールドを背負い月軌道上にあったロンギヌスの槍を召喚する。その状態をゼーレに利用されサードインパクトを発現させてしまう。だが、シンジはその世界を望まず初号機は同化したリリスから分離、地球を包み込むほどの12枚の翼を展開し量産機のロンギヌスの槍をすべて破壊。シンジを地球に残し宇宙へと旅立った。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』では細部のデザイン、カラーが変更されている。

エヴァンゲリオン機体データ(初号機)

搭乗者:碇シンジ綾波レイ

機体色:バイオレット

眼:双眼

コア(魂):碇ユイ

初登場話数:第壱話

 

エヴァンゲリオン零号機 (EVA-00 PROTO TYPE)

エヴァンゲリオン(零号機)最初に製作されたプロトタイプ(試作機)であり、当初肩部ウェポンラックなどの実戦装備は無かった。レイの起動実験中に暴走したため、凍結されていた。第5使徒 ラミエル襲来直前に凍結解除して起動に成功、「ヤシマ作戦」に投入され、大破。その後に弐号機と同じ形状の装甲板と肩部ウェポンラックを取り付け機体色も青に変更する改装を施され、第9使徒 マトリエル戦から実戦配備された(この実戦用形態は商品化される際などは零号機・改と呼ばれる)。第16使徒 アルミサエル戦において、使徒もろとも自爆。第3新東京市と共に完全に破壊された。

制作元については、第弐拾壱話で赤木ナオコが「アダムより人の作り出したもの」としてプロトタイプで脊椎と頭部、腕部だけの零号機を紹介する事、初号機が唯一リリスよりコピーされたものであることからアダムより作られたとする説と、アダムと呼ばれていたものが実はリリスであった事から、リリスより作られたとする説がある。

ゲーム『 新世紀エヴァンゲリオン2』では、コアに魂が入っておらず、レイがシンクロに長期間を要したのはそれが理由であると解説される。この点については、放映当時から現在に至るまでファンの間で最も議論されたエヴァンゲリオンの謎のひとつである。大量に上梓された本アニメの解説本のホットトピックともなり、赤木ナオコの魂やリリスの魂、初代レイの魂が入っているとする説が盛んに唱えられたが、それらの説には(魂なしも含め)それぞれ矛盾点が存在する。

エヴァンゲリオン機体データ(零号機)

搭乗者:綾波レイ

機体色:山吹色→ブルー

眼:単眼

コア(魂):作中では言及無し

初登場話数:第弐話

 

エヴァンゲリオン弐号機 (EVA-02 PRODUCTION MODEL)

エヴァンゲリオン(弐号機)アダムより製作された、エヴァンゲリオンの量産化を前提として開発された、いわば先行量産機。アスカの言葉を借りるなら、「本物のエヴァンゲリオン」と呼べる機体である。フルパワー時には頭部拘束具が一部展開、素体の4つ目を露わにする。

NERVドイツ第3支部で組み立てられ、第八話において日本に移送中、第6使徒 ガギエルの攻撃を受けたためアスカの判断で起動。初戦を見事勝利で飾る。その後、他の2体と共に使徒殱滅にあたっていたが、第13使徒 バルディエル戦で一瞬の躊躇をつかれ敗北、第14使徒 ゼルエル戦においては一切の攻撃が通じず両腕、頭部を切断されて大破する。この連敗と、その両者を倒したのが双方とも初号機であったことにより、アスカのプライドに綻びが生じ、シンクロ率が下がり始める。その後、修理はされたものの、第15使徒 アラエル戦においてアスカが精神的ダメージを受けたため、更にシンクロ率が低下。第16使徒 アルミサエル戦では起動すらできない状態となった。その後、廃人と化したアスカの代わりにやってきたフィフスチルドレンにして第17使徒 タブリス(渚カヲル)の力により無人で起動。彼に従いセントラルドグマへ侵入するが、追ってきた初号機と戦闘になり、初号機によって首筋と頭にプログレッシブ・ナイフを突き刺されて活動を停止させられる。

劇場版25話ではアスカを保護するべくエントリープラグに載せてジオフロント内の地底湖底に配置される。そこに戦略自衛隊の爆雷攻撃が行われた事がアスカに死の恐怖からくる生への執着を蘇らせた。それに弐号機内のアスカの母の魂が呼応し、母の存在を感じたアスカは復活、周囲の戦略自衛隊を壊滅させたがアンビリカルケーブルは切断されてしまう。さらに弐号機殱滅に投入されたS2機関搭載の量産型EVAシリーズ9機に対して内部電源の3分30秒でほぼ全てを撃破する活躍をみせたが、1機が放ったロンギヌスの槍(コピー版)がATフィールドを貫通、頭部に直撃し同時に制限時間の活動限界を迎えてしまう。身動きの取れない弐号機は蘇生したEVAシリーズに鳥葬のごとく食い尽くされ、アスカの「(量産機を)殺してやる!!」と言う強烈な意思が暴走を引き起こすも、最後は8本の槍によって串刺しにされ完全に沈黙した。

TVシリーズ第弐拾四話までと劇場版25話とではデザインが若干違う。(頭部や肘、肩および前腕と胴体の太さなど) これはTVシリーズの弐号機は山下いくと(零~4号機)がデザインしたのに対し、劇場版の弐号機は本田雄(量産機)がデザインしたためである。

漫画版では渚カヲルがアルミサエル戦で乗機とする(アスカの精神崩壊がアラエル戦直後にされたため)。レイの零号機と同様にアルミサエルの浸食を受けるが、カヲルの力により同化は免れる。この戦いでデュアルソーに物理融合したアルミサエルによってデュアルソーを奪われ左足を切断されている。

エヴァンゲリオン機体データ(弐号機)

搭乗者:惣流・アスカ・ラングレー渚カヲル(第弐拾四話のみ)

機体色:レッド

眼:四眼

コア(魂):惣流・キョウコ・ツェッペリン

初登場話数:第八話

 

エヴァンゲリオン3号機 (EVA-03 PRODUCTION MODEL)

アダムより製作された。米国NERV第1支部製。コア内に宿された魂は不明だが、初号機や弐号機の例に倣えばトウジの母親である蓋然性が高い。また、劇中で何度か触れられていたトウジの妹がコアになっているという説もファン内では唱えられたが、作品の設定や脚本決定稿の記述からは採りにくい。 米国より移送中に第13使徒 バルディエルに寄生され、松代で起動実験中に使徒として覚醒、活動を開始する。

零号機、弐号機を活動不能に陥れるが、ダミープラグによって暴走した初号機との戦闘の末、原形を留めないほどに破壊される。最後にトウジが閉じ込められたエントリープラグは、初号機によって握り潰される。搭乗していたトウジの結末は、TVシリーズでは左脚切断の重傷、漫画では死亡と展開が異なるが、これはTVシリーズプロデューサーの大月俊倫が番組製作前に出した、「どんな内容でも構わないが、子供が死ぬようなアニメだけは見たくない」という要求を受けてのものである。

エヴァンゲリオン機体データ(3号機)

搭乗者:鈴原トウジ

機体色:ダークブルー

眼:双眼

コア(魂):不明 (個人的には妹説)

初登場話数:第拾八話

 

エヴァンゲリオン4号機 (EVA-04 PRODUCTION MODEL)

アダムより製作された。米国NERV第2支部でのS2機関の暴走により、周りの研究所等と共に消滅してしまう。TVシリーズでは描写が無く、後にキットモデルが発売された。『新世紀エヴァンゲリオン2』においては隠し機体として登場するが、ゲーム版『鋼鉄のガールフレンド2』では本編同様消滅している。機体色以外は3号機と同様の形状。

また『シークレット オブ エヴァンゲリオン』では、主人公であるNERV諜報部員剣崎キョウヤの手により、S2機関暴走という理由を捏造して第2支部を丸ごと葬り、その影で密かに機体をNERV本部に搬入したという経緯で登場する。 こちらもまた、3号機とは塗装以外のデザインは全く変わらない。

『CR新世紀エヴァンゲリオン ~使徒 再び~』では、左腕に防御兵装が追加されたオリジナルのデザインで登場する。

エヴァンゲリオン機体データ(3号機)

搭乗者:不明 (パチンコ:渚カヲル・ゲーム:相田ケンスケetc・・・定まっていない)

機体色:シルバー

眼:双眼

コア(魂):不明

初登場話数:第拾七話(名前のみ登場)

 

エヴァンゲリオン量産機(5号機~13号機)
(EVA-05~13 MASS PRODUCTION MODEL)

アダムより製作された。量産型機。カヲルがベースとなったダミープラグにより稼動し、S2機関を実装している。

伸張する翼を標準装備しており、飛行可能である。携帯武器は諸刃の剣(脚本では槍となっている)であるが、これはロンギヌスの槍(コピー)に変形する。ウナギのような眼の無い頭部が特徴的である(ファンからはウナゲリオンとも呼ばれる。)。

また、エントリープラグ挿入口や全体的なデザインが他のEVAと異なった設定になっている。これは零~4号機を山下いくとがデザインしたのに対し、量産機のデザインは本田雄が手掛けたことによる。再起動や捕食、再生など、EVA初号機の暴走状態と非常に酷似した行動パターンを持つ。

劇場版25話「Air」では、ジオフロント内の戦略自衛隊を壊滅させた弐号機に対抗するために輸送機から投下され弐号機と交戦した。弐号機の圧倒的な戦闘力の前に終始不利な展開だったが弐号機の活動限界間際に9号機が放ったロンギヌスの槍によって弐号機の頭部を串刺しにする。動けない弐号機に対し全機再起動、再生した量産機は弐号機を鳥葬のごとく捕食した後、全機で上空からロンギヌスの槍を突き刺し葬った。劇場版26話「まごころを、君に」では初号機を依代にし、サードインパクトを誘発させ各機自らのコアにロンギヌスの槍を突き刺しS2機関を共鳴させ人類全てをL.C.L.へと還元させた。しかし初号機によって、量産機のロンギヌスの槍は全て破壊されてしまった。その後量産機は全て活動を停止、石化し地上へと降下した。

見た目での区別はつかないが、脚本や絵コンテでは9体の量産機はそれぞれ全て機体番号で区別されている。製作地は、5、6号機がドイツ、8号機が中国である。

弐号機によって破壊された順番は9号機(頭部を潰され背骨を折られる)⇒11号機(プログ・ナイフを頭部に突き刺される)⇒7号機(プログ・ナイフで右手を切断され首をへし折られる)⇒6号機(諸刃の剣で袈裟懸けに斬られる)⇒12号機(諸刃の剣で腹部から上下に切断される)⇒8号機(諸刃の剣で左足を切断される)⇒10号機(ニードルガンで頭部を刺される)⇒5号機(喉元を握りつぶされ13号機と同時にみぞおちを貫通される)⇒13号機(5号機越しにコアを鷲掴みにされる)。

エヴァンゲリオン機体データ(3号機)

搭乗者:ダミープラグ(システムタイプ:KAWORU)

機体色:ホワイト

眼:無し

コア(魂):不明

初登場話数:第25話